JR九州も在留外国人向けフリー切符を発売 「みんなの九州きっぷ」より高く、長く



JR九州は12月3日、在留外国人限定のフリー切符「JR KYUSHU DISCOVER RAIL PASS」を発売すると発表した。

「JR KYUSHU DISCOVER RAIL PASS」で利用できるJR九州の特急列車。【画像:acworks/写真AC】

発売期間は12月11日~来年2021年3月29日。今年2020年12月11日~来年2021年3月31日の期間中、九州新幹線と在来線の特急列車などの普通車自由席を連続する3日間、自由に乗り降り出来る。普通車指定席も追加料金なしで6回利用可能だ。

利用できるエリアは北部九州版と全九州版の2種類。北部九州版はJR九州の鉄道路線のうち豊肥本線・熊本~大分間より北側の路線と三角線を含む熊本~三角間が利用でき、全九州版はJR九州の全線が利用できる。

発売額は北部九州版が大人6500円・子供3250円、全九州版が大人1万2000円・子供6000円になる。購入できるのは日本国以外のパスポートを所持している人。購入時にJR九州の駅窓口で本人のパスポートか在留カードを提示する必要がある。

このほか、同一行程で利用する同行者に限り、本人用1枚につき同行者用の「JR KYUSHU DISCOVER RAIL PASS」1枚をあわせて購入することもできる。同行者用は日本人でも利用可能。発売額は北部九州版が大人7500円・子供3750円、全九州版が大人1万4000円・子供7000円になる。

JR九州は在留外国人客に九州を旅行してもらうことで、九州の魅力を海外に発信してもらうことを目指す。また、10月から在留外国人向けのフリー切符「JR EAST Welcome Rail Pass 2020」を発売しているJR東日本とも連携し、情報発信やキャンペーンを実施する予定という。

JR九州は利用者の国籍を問わないフリー切符「みんなの九州きっぷ」も発売している。発売額は北部九州版が大人5000円・子供1000円、全九州版が大人1万円・子供2000円で、「JR KYUSHU DISCOVER RAIL PASS」のほうが高い。

一方、「みんなの九州きっぷ」の利用可能な期間(12月4日時点の計画)は今年2020年12月27日までの土曜・休日で連続する2日間に限られており、平日も含め連続する3日間利用できる「JR KYUSHU DISCOVER RAIL PASS」のほうが長い。

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