阪急淡路駅の高架化「また延期・増額」の可能性 進捗率は7割超え



大阪市は阪急線の淡路駅付近で実施している連続立体交差事業(連立事業)の現在の状況などを明らかにした。進捗率が7割を超えた一方、事業完了の延期や事業費増加の可能性があるとしている。

淡路駅付近に姿を現している鉄道高架構造物(右上)。【画像:やまちゃん2000/写真AC】

この連立事業は淡路駅を中心に阪急京都線・千里線の合計約7.1kmを事業区間として線路を高架化するもの。崇禅寺・淡路・柴島・下新庄の4駅を高架化するほか、開かずの踏切4カ所を含む17カ所の踏切を解消する。現時点の事業費は2326億円。このうち約91.5%を国と大阪市が負担し、残り約8.5%は阪急電鉄が負担する。

用地取得率は2023年度末時点で99%に達し、このうち鉄道高架構造物の構築に必要な用地の取得は2020年度末までに完了している。大阪市によると、進捗率(全体事業費ベース)は2023年度末時点で約69%だったのに対し、昨年度2024年度末時点では約73%で7割を超えた。高架構造物はすべての工区で施工済みか施工中だ。

鉄道高架構造物(土木工事)の進捗状況。【画像:大阪市】

一方、物価高騰が2022年度時点の想定(年間上昇率7%)を上回る状況。これに加えて現地での詳細調査でコンクリート構造物などの地中障害物が確認されたことや交通規制に配慮した施工方法の見直しもあり、少なくとも約249億円の増額が見込まれるという。

地中障害物の撤去地点(赤)。【画像:大阪市】

また、現在の計画では2028年度末に高架線への切替を実施し、2031年度の事業完了を予定しているが、大阪市は「安全性を考慮した施工方法の再検討、働き方改革による影響等により、事業期間の延伸が見込まれる状況」としている。同市は引き続き精査を進め、来年度2026年度には事業期間延伸の可能性などについての考えを整理する方針だ。

この連立事業は1994年の都市計画決定と1997年の事業認可を経て着手。事業認可時点では2012年度の事業完了を予定していた。しかし用地買収の難航で工事の着手が遅れ、これまでも事業施行期間の延長を繰り返してきた。

《関連記事》
阪急淡路駅付近の高架化「4年延期」認可 京都線と千里線の交差部
学研都市線・JR東西線の京橋駅地下化「概略設計」へ 数年後の事業認可目指す
阪急京都線・千里線の高架化:淡路駅付近(未来鉄道データベース)