大阪府知事は3月31日、阪急電鉄の京都線と千里線が交差する淡路駅付近を高架化する大阪市の連続立体交差事業(連立事業)について、都市計画法に基づく事業計画の変更を認可した。事業完了の4年延期が正式に確定した。

認可上の事業施行期間はこれまで1997年1月24日~2028年3月31日(2027年度末)だったが、今回の認可で4年延長して1997年1月24日~2032年3月31日(2031年度末)に変更された。事業地や収用部分などの変更はない。高架線への切替は2028年度末の見込みだ。
この連立事業は、阪急京都線の大阪市東淀川区上新庄1丁目から柴島1丁目まで約3.3kmと阪急千里線の大阪府吹田市南清和園町から大阪市東淀川区柴島2丁目まで約3.8kmを事業区間として線路を高架化するもの。京都線と千里線が乗り入れる淡路駅のほか京都線の崇禅寺駅、千里線の下新庄駅と柴島駅が高架駅に変わり、踏切17カ所を解消する。


大阪市は1994年の都市計画決定と1997年の事業認可を経て着手。当初は2009年度の高架切替、2012年度の事業完了を目指していたが、用地買収の難航で高架橋の工事が始まったのは2008年度だった。2021年時点では2024年度の高架切替、2027年度の事業完了を予定していたが、大阪市は2022年に入って事業完了を4年延期する方針を示していた。
2025年4月1日時点の事業進捗率は用地(面積ベース)が99%で、工事(執行額ベース)は69%。
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