京急電鉄「ドレミファインバータ」夏で終了 「歌う電車」引退記念の切符や貸切列車



「ドレミファインバーター」を搭載した1000形の第1033編成。【画像:京急電鉄】

「ドレミファインバーター」と呼ばれる制御装置を搭載した京急電鉄の「歌う電車」が、今年2021年夏に引退する。京急グループはこれに伴い、記念切符の発売やグッズの販売、貸切列車の運転などの各種イベントを行う。

記念切符「さよならドレミファインバータ♪記念乗車券」は7月10日7時から、京急蒲田駅で発売。1セット2000円で5000セットが発売される。

記念切符のイメージ。【画像:京急電鉄】

「ドレミファインバーター」を奏でるプラレール車両「サウンドプラレール『京急新1000形(アルミ車)』」(3200円)も7月10日7時から京急蒲田駅で発売。7月11日以降は京急グッズショップ「おとどけいきゅう」や京急百貨店などで販売される。

7月18日には、品川駅から久里浜工場まで特別貸切イベント列車「ありがとうドレミファインバータ♪」が運行される予定だ。久里浜工場ではハーモニーを奏でるインバーターの音を楽しむ鑑賞会や車両撮影会などを実施する。

貸切イベント列車の参加価格は大人3300円・子供2200円。「京急百貨店COTONOWA」会員向けに170人分を先着順に販売する。また「さよならドレミファインバータ♪記念乗車券」の購入特典当選者(15組30人)も参加できる。

京急電鉄では1998~2000年に導入された2100形電車と、2002年から導入が続く新1000形電車のうち1次車と2次車に、ドイツメーカーのシーメンスが開発した「ドレミファインバーター」が搭載され、「歌う電車」とも呼ばれている。モーターを制御するインバーター装置だが、インバーターの振動による騒音(磁励音)を音階に聞こえるよう調整しているのが特徴だ。

2008年12月以降、騒音自体を軽減した新型制御装置への交換に伴って「ドレミファインバーター」の搭載車が徐々に減っており、今年2021年6月時点では1編成(新1000形の第1033編成)だけに。夏には搭載車が完全になくなる見込みだ。

《関連記事》
京急電鉄が昭和初期の電車「デハ236」展示 新本社ミュージアムあすオープン
京急電鉄「1000形新造車両」愛称を募集 ロング・クロス転換座席の1890番台
JR西日本が新型電気式気動車「DEC700形」導入 ハイブリッド対応も視野に技術検証
JR相模線に新型車両「E131系」導入 房総・鹿島に続く第2弾、4両編成・ロングシート