山陽本線・向洋駅付近「高架化」6月から工事本格化 海田市駅付近は2027年頃から



山陽本線・向洋駅付近の高架化イメージ。【画像:広島市】

JR西日本の広島支社は5月20日、山陽本線・向洋駅(広島県府中町)付近の高架化工事に6月から本格的に着手する方針を明らかにした。2031年春頃の完成を目指す。

広島県や広島市などは、山陽本線・安芸中野~天神川間のうち約3.9kmと呉線・矢野~海田市間のうち約1.2kmを高架化する連続立体交差事業(連立事業)を計画。まず向洋駅とその前後の約2.0kmを1期区間として高架化することになり、昨年2020年10月から準備工事が始まった。

完成は2031年春頃の予定で、府中町域の2カ所と広島市域の5カ所で踏切が解消される。工事は線路の北側に仮設の線路を設け、それにより空いた敷地に高架橋を整備する仮線工法で進められる。

1期区間の位置。【画像:広島市】

広島東部の山陽本線・呉線の連立事業の位置。向洋駅付近が1期区間(赤)で、海田市駅付近は2期区間(緑)になる。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット編集部】

海田市駅とその前後を含む2期区間の工事は2027年頃に着手し、2036年度頃の完成を見込んでいる。1期区間と2期間の両方が完了すると、計16カ所の踏切が解消される。

《関連記事》
広島東部の山陽本線高架化で工事協定締結 まず向洋駅付近、完了は10年後
広島東部の山陽本線・呉線高架化で立体横断施設の検討 広島市が一般競争入札を公告