島原鉄道の廃線跡「島原市内も自転車道化」トラス橋や高架橋が通行可能に



長崎県島原市は12月9日、島原鉄道線の廃線跡で工事中の自転車歩行者専用道路(自転車道)について、同市内の区間は来年度2026年度の完成を目指す考えを明らかにした。

自転車道に生まれ変わる島原鉄道線の安新大橋(2022年9月)。【撮影:草町義和】

島原市が整備する自転車道は、秩父が浦駅跡地の南側から水無川左岸まで約2.1km。島原市と南島原市の境界上に架かる水無川橋梁は含まない。途中、雲仙普賢岳の噴火活動による災害で不通になり、復旧事業で整備された高架橋や下路トラス橋の安新大橋(225m)がある。これらも自転車や歩行者の通行が可能になる。2022年9月に市道として認定され、現在工事中。道幅は4m確保する。

高架橋の部分も自転車道に変わる(2022年9月)。【撮影:草町義和】
高架化区間に設けられた安徳駅’(2022年9月)。【】
島原鉄道線の営業区間(黒)と廃止区間(灰色)、自転車道になる廃止区間(緑)。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

島原市が12月9日の市議会定例会で明らかにしたところによると、工事の進捗率(事業費ベース)は今年2025年11月末時点で59%。事業費は当初5億3000万円とされていたが、近年の物価高騰を受けて昨年度2024年度に精査したところ、1億7000万円増の約7億円になる見込みという。

島原鉄道が運営する島原鉄道線は2008年、南側の島原外港(現在の島原港駅)~加津佐35.3kmが廃止に。島原市内に約3km、南島原市内には約32kmの線路敷地が残された。その後、南島原市で廃線跡を自転車道化する計画が浮上。2022年9月以降、完成した部分から順次使用を開始している。同市内の整備距離は32.kmで、2025年7月時点では約21kmが完成済み。全線開通は入札不調などで当初の計画より遅れており、現時点では2027年度の見込みだ。

島原市の古川隆三郎市長によると、南島原市で自転車道化の構想が浮上した際、国土交通省の道路局長から「自転車道の効果を上げるためには、島原港から延びる島原市内の廃線跡も自転車道化し、南島原市内の自転車道と一体となった自転車ルートを目指すべき」とのアドバイスを受けたという。これを機に島原市内の廃線跡も自転車道化することが計画された。

古川市長は「(自転車道化される廃線跡の橋梁は)非常に見晴らしがいい。かつてはトロッコ列車が鉄橋の中央部でいったん停車し、(普賢岳の)溶岩ドームや有明海、阿蘇を望むというようなところで有名だった。市内観光と含めて自転車でも堪能してもらいたい」とアピールした。

自転車道の島原市内区間は水無川左岸まで。島原市と南島原市の境界上にある水無川橋梁の扱いは未定。【撮影:草町義和】
水無川右岸(南島原市)で自転車道化の工事が行われていた島原鉄道線の廃線跡(2022年9月)。この部分は2023年4月から通行可能になっている。【撮影:草町義和】

一方、水無川橋梁の扱いは未定。島原市によると南島原市との協議を行っているという。この橋梁も自転車道化した場合、両市の自転車道がつながる。

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