横須賀・総武快速線の新型E235系グリーン車が完成 横浜から新潟へ、普通車と合流



横須賀・総武快速線に導入されるE235系電車の2階建てグリーン車2両が4月21日未明、総合車両製作所(J-TREC)の横浜事業所(横浜市金沢区)から搬出され、京浜急行電鉄(京急電鉄)逗子線の神武寺駅(神奈川県逗子市)の脇にある線路まで移動した。

横須賀・総武快速線向けE235系のグリーン車。【撮影:川俣健次郎】

この日姿を現したのは、横須賀・総武快速線用E235系グリーン車のサロE234形(サロE234-1001:4号車)とサロE235形(サロE235-1001:5号車)。午後以降、2両は機関車に引かれて横須賀線の逗子駅に入り、武蔵野線や上越線、信越本線を経由して翌4月22日の午後以降には新津駅(新潟市秋葉区)に到着する見込み。同駅の近くにあるJ-TRECの新津事業所に搬入される。

この車両が運用される横須賀・総武快速線をいったん離れる格好となるが、これは新津事業所で製造中の普通車に合流して編成を組むため。後日、普通車とともに改めて横須賀・総武快速線の車両基地に搬入される。

横須賀・総武快速線では現在、1994年から1999年にかけて製造されたE217系電車が使われている。老朽化に伴い新型車両の導入が計画され、山手線に導入された新型車両のE235系を横須賀・総武快速線向けに仕様変更した新型車両が導入されることになった。

神武寺駅のホームから見たE235系のグリーン車。【撮影:川俣健次郎】
手前が4号車のサロE234-1001で、奥が5号車のサロE235-1001。【撮影:川俣健次郎】
サロE234-1001。【撮影:川俣健次郎】
サロE234-1001。【撮影:川俣健次郎】
サロE235-1001。【撮影:川俣健次郎】
サロE235-1001。【撮影:川俣健次郎】
サロE235-1001。【撮影:川俣健次郎】
ドアの脇にはドアボタンが設置されている。【撮影:川俣健次郎】
E235系グリーン車の脇を通り抜ける京急電鉄の電車。【撮影:川俣健次郎】

同線向けのE235系はE217系と同様、11両の基本編成と4両編成の付属編成で構成され、最長では基本編成と付属編成をつないだ15両編成で走る。車体の色も、いわゆる「スカ色」の青とクリームの2色を引き継ぐ。

基本編成11両中の2両(4・5号車)が2階建てグリーン車になり、それ以外の車両はすべて普通車。普通車の座席は一部ボックスシートのE217系と異なり、すべてロングシートだ。E235系としては初となるグリーン車は、普通列車のグリーン車としては初めて各座席にコンセントを設置し、公衆無線LANも導入される。

本年度2020年度から順次完成する予定で、最終的には基本編成が51本、付属編成が46本の合計745両が製造される計画だ。

横須賀・総武快速線に導入されるE235系の普通車(先頭車)のイメージ。【画像:JR東日本】
山手線を走るE235系。【撮影:草町義和】