高崎市「豊岡新駅」2026年度開業へ 基本協定締結、改札方式やホーム配置など決定



群馬県高崎市とJR東日本高崎支社は3月27日、「豊岡新駅(仮称)」の整備などに関する基本協定を締結した。高崎市は2026年度の開業を目指す。

駅前広場から見た豊岡新駅のイメージ。【画像:高崎市】

豊岡新駅は信越本線・北高崎~群馬八幡の新駅計画。市営中豊岡住宅団地の西側に整備する。2018年度から高崎市が地元住民へのアンケート調査を行うなど新駅の設置に向けた取組を進め、2021年11月には同市とJR東日本が概略設計に関する協定を締結した。

隣接駅からの距離は北高崎駅から約2.6km、群馬八幡駅から約1.4km。ホームは2面2線の配置で幅2.1~4.0m。長さは6両編成に対応した125mになる。改札は「簡易Suica」に対応する。

豊岡新駅は北高崎~群馬八幡に設けられる。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

駅前広場は約1.5haで駐輪場やベンチ、トイレなどを設置。約120台が駐車できるパーク&ライド駐車場も設ける。また、豊岡新駅付近を中心に南北に延びるアクセス道路も整備される計画で、周辺道路の渋滞緩和を図るとともに高崎経済大学や国道18号などへのアクセス向上を図る。

豊岡新駅と駅前広場のイメージ。【画像:高崎市】
新駅と駅前広場の施設配置イメージ。南側の駅前広場にはパーク&ライド駐車場なども設ける。【画像:高崎市】

新駅のホームや階段、スロープなどの整備とシステム改修はJR東日本が担当。高崎市は駅前広場を整備する。事業費は確定していないが、高崎市が全額負担する「請願駅」方式を採用する。

新駅の整備で駅予定地付近の住民や工業団地の従業員、大学生の利用が見込まれる。高崎市によると、1日の乗車人員の見込みは1600人。新駅の整備で環境負荷が小さい鉄道の利用促進を図るほか、沿線地域の活性化にもつなげるという。

豊岡新駅の位置。新駅につながるアクセス道路も整備される。【画像:Google Earth/高崎市】

高崎市とJR東日本はこのほか、公共交通を軸に都市の持続的発展を図るための連携協定も豊岡新駅の基本協定と同時に締結。協定期間を2023年3月27日から10年間とし、豊岡新駅の整備のほか駅のバリアフリー化などで連携、協力する。

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