急行「立山」再現列車を運行 トキ鉄455系・413系「観光急行」初の富山駅乗り入れ



えちごトキめき鉄道(トキ鉄、新潟県)は8月14日、455系・413系電車「観光急行」を使用した「急行立山号」を直江津~富山で運行する。あいの風とやま鉄道線の富山駅に初めて乗り入れる。

トキ鉄455系・413系の「観光急行」。【画像:MaedaAkihiko/wikimedia.org/CC BY-SA 4.0】

上下各1本で時刻は次の通り。

急行立山1号:直江津10時28分頃→富山12時28分頃
急行立山2号:富山13時33分頃→直江津15時22分頃

乗車は事前予約制で、6月19日正午からトキ鉄のネット予約で受け付ける。旅行代金(片道)はロングシート2席分の1名利用で1万800円。ボックスシート二人掛けの1名利用が1万2800円。弁当・記念品付きで、弁当の内容は「1号」と「2号」で異なる。

「立山」は国鉄時代の1956年、関西と北陸を結ぶ急行列車として運行開始。当初は客車列車だったが1965年に電車化され、471系や455系など交直両用急行型電車が導入された。1982年のダイヤ改正で特急「雷鳥」に編入される形で定期運行を終了。583系特急型電車を使った夜行の臨時列車に変わったが、これも1985年に廃止された。

トキ鉄は2021年、JR西日本から455系1両と、471系などを普通列車用に改造した413系3両を譲り受けた。トキ鉄は往時の国鉄急行列車の雰囲気を楽しめる「観光急行」として、通常は自社の日本海ひすいラインで運行している。

北陸新幹線の並行在来線を引き継いだ第三セクターなどの運営区間(金沢~敦賀は2024年春以降)。日本海ひすいラインとあいの風とやま鉄道線は国鉄~JRの北陸本線だった。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

日本海ひすいラインとあいの風とやま鉄道線は、もと国鉄~JRの北陸本線。455系・413系も富山駅を含む同線で運用されていたが、トキ鉄の車両としてあいの風とやま鉄道線の富山駅に乗り入れるのは、これが初めてだ。トキ鉄「観光急行」が他社線に乗り入れるのもこれが初めてになる。トキ鉄は「国鉄急行形電車が再び富山県内の北陸路を走ります」とアピールしている。

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