九州郵船と川崎重工業の2社は11月21日、全没翼型水中翼旅客船(ジェットフォイル)の新船建造契約を締結したと発表した。博多~壱岐~対馬航路に新しいジェットフォイルを導入する。

九州郵船と鉄道・運輸機構が共同発注し、川崎重工がジェットフォイル1隻の建造を受注した。寸法は水中翼を下げた状態で全長27.4m。型幅は8.5mになる。旅客定員は252人。エンジンはVERICOR TF50Bの2基で、航海速力は43ノットだ。
川崎重工が神戸工場で建造し、2029年6月末に引き渡す予定。博多~壱岐~対馬を結ぶ九州郵船の旅客航路に導入される予定だ。
川崎重工は今回受注したジェットフォイルについて「実績のある現行デザインを踏襲し、確立された性能を維持しながら、新型のガスタービンエンジンを搭載するとともに、安全性向上を目指した新しい客席レイアウトを採用しています」としている。
川崎重工は1987年、米国ボーイング社からジェットフォイルの製造・販売の権利を引き継いだ。1989年から2020年までに16隻のジェットフォイルを建造している。

九州郵船は現在、博多~壱岐~対馬航路でジェットフォイル「ヴィーナス」「ヴィーナス2」の2隻を運航している。このうち「ヴィーナス」は1991年に九州郵船向けに新造されたもの。「ヴィーナス2」は1985年に建造され、関西汽船や佐渡汽船を経て2000年から九州郵船が運航している。2029年にジェットフォイルの新造船が導入された場合、九州郵船が新造ジェットフォイルを導入するのは38年ぶりになる。
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