日田彦山線BRT、利用好調でバス車両「追加」デザインは「鉄道との一体感」



日田彦山線(福岡県・大分県)の一部区間が鉄道からバス高速輸送システム(BRT)の「日田彦山線BRT(BRTひこぼしライン)」に転換されて半年が過ぎた。JR九州は2月28日、利用状況が好調だとしてバス車両を追加導入すると発表した。

日田彦山線の列車とBRTが連絡する添田駅。同じホームで乗り換えできる。【画像:終末旅行者/写真AC】

追加されるのはいすゞ自動車製「ERGAmio(エルガミオ)」1台。中型ディーゼルバスのノンステップ車で定員は56人(運転士含む座席定員は28人)になる。

車体は「ひこぼしブラウン」と呼ばれる色で装飾。沿線の歴史や文化、豊かな大地をイメージしたほか、日田彦山線(鉄道)のラインカラーであるブラウンを採用することで「同じ日田彦山線としての一体感」も表現したという。

3月末から試運転を開始し、4月9日から営業運行開始の予定。この日は添田駅を12時47分に発車する日田行きから運用に入り、JR九州バスの添田支店長による出発合図を行う。

追加導入される「ひこぼしブラウン」の中型ディーゼルバスのイメージ。【画像:JR九州】
「ひこぼしブラウン」中型ディーゼルバスの車内イメージ。【画像:JR九州】

BRTひこぼしラインは添田~日田で運行されているBRT。添田駅で日田彦山線、夜明駅と日田駅で久大本線に連絡する。事業主体はJR九州だが、運行は同社グループのJR九州バスが行っている。

2017年の水害で甚大な被害が発生した日田彦山線・添田~夜明の代替交通として、昨年2023年8月28日に開業。山間部の釈迦岳トンネルを含む彦山~宝珠山は日田彦山線の線路敷地を活用した専用道を走行し、その前後の区間は一般道を走る。

現在の車両数は小型電気バス4台と中型ディーゼルバス2台、燃料電池バス(実証運行)1台の合計7台。沿線の魅力をイメージした1台ごとに異なるデザインが施されている。JR九州によると開業以降、合計で5万人を超える利用があり、好調なことからバス車両を増やすことにしたという。

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