「SL銀河」最終運行は6月に 釜石線のSL列車、9年で幕



JR東日本の盛岡支社は1月20日、釜石線・花巻~釜石のSL列車「SL銀河」の運行を6月で終了すると発表した。デビューから9年で幕を閉じる。

2023年6月で運行を終了する「SL銀河」。【撮影:草町義和】

今年2023年春の臨時列車の運行計画によると、花巻発は3月25日~6月3日の土曜日を中心に運行。釜石発は3月26日~6月4日の日曜日を中心に運行される。運行時刻は花巻10時36分発→釜石15時10分着、釜石9時57分発→花巻15時19分着。一般列車としての運行は6月4日の釜石発が最終になる。その後、旅行商品専用の団体列車として6月10・11日に運行される予定で、これにより「SL銀河」の運行が完全に終了する。

「SL銀河」は2014年、東日本大震災からの復興支援の一環として運行開始。蒸気機関車は岩手県営運動公園で保存されていたC58形239号機を動態復元したもので、JR北海道から譲り受けて改造したキハ141系700番台気動車4両を牽引する。キハ141系700番台の内外装は宮沢賢治とその小説『銀河鉄道の夜』をモチーフに改装した。

2023年冬頃にデビューする「ひなび」の外観イメージ。【画像:JR東日本】

盛岡支社は2021年11月、キハ141系700番台の老朽化に伴い「SL銀河」の運行を2023年春に終了し、新しい観光列車の運行を検討すると発表。昨年2022年11月には、HB-E300系ハイブリッド気動車の「リゾートあすなろ」を改造した観光列車「ひなび(陽旅)」を導入し、2023年冬頃から岩手県・青森県の各線区で運行することを発表していた。

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