西武鉄道「新型レストラン列車」新造へ JR線直通に対応? 「52席」はどうなる?



西武鉄道は10月21日、「新型レストラン列車」を導入すると発表した。2028年3月から運行を開始する。

「新型レストラン列車」の外観イメージ。「Laview」をベースに製造するが4両編成になる。【画像:西武鉄道】

車両は001系特急型電車「Laview(ラビュー)」をベースに4両1編成を新造。デザインも「Laview」と同じ妹島和世建築設計事務所が担当する。公表されたイメージによると車体形状は「Laview」からの大きな変化はないとみられるが、同社は「Laviewの特徴である『やわらかく風景に溶け込むデザイン』がさらに進化した鏡のように輝く車体」にするとしている。

定員は70人程度を想定。4両のうち1・2・4号車は客席車両とする。このうち編成先頭の1号車には前面展望を楽しめる8人程度の個室を1部屋設ける。内装は景色や客、料理などの「主役」が強調されるようグレーを基調としたトーンとし、テーブルの料理や皿が引き立つようスポットライトやテーブルライトを設置する。

3号車は1両をすべて厨房車両とする。西武鉄道によると、厨房を設けた鉄道車両(定期運行の列車)としては厨房エリアの面積が日本一広くなるという。

1号車の個室のイメージ。前面展望も楽しめる。【画像:西武鉄道】
2号車のイメージ。グレーを基調にした内装でまとめる。【画像:西武鉄道】
料理が引き立つようスポットライトやテーブルライトも設ける。【画像:西武鉄道】

営業形態は「車内で調理したフルコース料理を提供する全席レストラン列車」とし、料理・サービス提供は全国102店舗のレストラン・カフェ・ホテルを展開している企業「バルニバービ」(大阪市)が担当。バルニバービグループ総料理長の大筆秀樹氏が料理を監修する。西武鉄道とバルニバービは「沿線の豊かな自然や食材、そして人々の物語を『食』という体験に変えて、心まで満たされる美味しいフルコース料理をご提供します」とアピールしている。

3号車のイメージ。客席は設けず、すべて厨房エリアになる。【画像:西武鉄道】

運行区間は池袋線や新宿線、西武秩父線など。臨時列車として週末を中心に年150日程度運行するほか、平日の貸切運行なども想定する。

西武鉄道は西武線~JR武蔵野線を直通する列車の運行を検討しているが、西武鉄道の広報部は取材に対し「『新型レストラン列車』は『Laview』をベースに新造するが(走行装置や保安装置の仕様など)詳細は未定」とし、JR線に乗り入れるための機能を搭載するかどうかも明らかにしなかった。

西武鉄道の現在のレストラン列車「52席の至福」。4000系を改造した。【撮影:草町義和】

西武鉄道は2016年から、車内でフルコース料理を楽しめるレストラン列車「西武 旅するレストラン 52席」を運行。4000系電車の4両1編成を改造した専用車両を使用している。4000系は48両(4両12編成)が1988年から1992年にかけて製造されたが昨年2024年に8両(4両2編成)が廃車されており、「52席」専用車両も動向が注目されていた。

西武鉄道の広報部は「フルコース料理を提供するレストラン列車としてのサービスは『52席』から『新型レストラン列車』に移る。2028年3月以降に『52席』専用車両をどうするかは未定」と話した。

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