関西本線で観光列車「はなあかり」運行 名古屋直通の次は京都直通



三重県やJR西日本などで構成される関西本線活性化利用促進三重県会議は9月18日、観光列車「はなあかり」を京都~関で運行すると発表した。関西本線・亀山~加茂の維持・活性化を目指す。

奈良線・関西本線の京都~関で運行される「はなあかり」。【画像:JR西日本】

運行日は11月12・26日と12月3日の計3日。京都駅から奈良線を通って木津駅で関西本線に移り、亀山駅の一つ前の関駅まで走る。JR東海とJR西日本の接続地点になる亀山駅には乗り入れない。運行時刻は往路が京都9時41分ごろ発→伊賀上野11時58分ごろ着→関12時36分ごろ着で、復路が関15時59分ごろ発→伊賀上野17時01分ごろ発→京都18時50分ごろ着。

旅行商品専用の団体臨時列車(定員50人)として運行。旅行サイト「tabiwa トラベル」で9月30日13時から10月5日17時まで抽選販売する。旅行代金は2万9800円から。

「はなあかり」の運行ルート。【画像:関西本線活性化利用促進三重県会議】

関西本線の亀山~加茂は、三重県と京都府の府県境を含む山間部の区間で非電化単線。過疎化による人口減少や自動車交通の発達で利用者が減少している。2022年に三重県と沿線の亀山市、伊賀市、JR西日本が利用促進会議を設立。今年2025年2月には名古屋~伊賀上野を直通する団体臨時列車をJR東海のキハ75形気動車で運行するなど、活性化に向けた取組が続けられている。

京都駅から関西本線に直通する列車は過去に定期列車として運行されたことがあり、1962年には名古屋~京都を関西本線・草津線経由で結ぶ準急「平安」が運行開始。1966年に急行列車に格上げされたが、1985年に廃止された。今回の「はなあかり」は草津線ではなく奈良線を経由するが、「平安」と同様に京都駅から関西本線に直通する。

※追記(2025年9月24日11時57分):一部修正しました(「平安」の経路に誤りがありました)。

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