在来線特急も「自由席なし」JR東海エリア中心の3列車、年末年始に



JR東日本・JR東海・JR西日本の3社は9月18日、年末年始期間に一部の在来線特急列車を全席指定席とし、自由席を設定しないで運行すると発表した。3社は「あらかじめ指定席をご予約いただき、帰省やご旅行にお出かけください」と呼びかけている。

年末年始期間に全席指定席で運行される特急「しなの」。【画像:KUZUHA/写真AC】

対象列車はJR東海エリアを中心に運行されている特急列車で、名古屋・大阪~高山・飛騨古川・富山の「ひだ」と名古屋~長野の「しなの」、名古屋~新宮・紀伊勝浦の「南紀」。いずれも通常は1~2両の普通車自由席を設定しているが、今年2025年12月26日~来年2026年1月4日の期間中は臨時列車も含め全席指定席とし、自由席は設けない。

全席指定の期間中、自由席特急券で対象の列車を利用することはできない。対象列車を定期券で利用する場合、通常は自由席特急券を別途購入することで普通車自由席を利用できるが、全席指定の期間中は指定席特急券を別途購入すれば普通車指定席を利用できる。在来線自由席特急回数券や特急用定期券(パスカル)など自由席に限り乗車できる企画切符は、立席で利用する場合に限り対象列車を利用できる。

このほか、満席の場合は自由席特急券と同額の立席特急券を数量限定で発売。立席特急券は駅の窓口で販売するほか、乗車日の前日からは指定席券売機でも購入できる。

「ひだ」「南紀」で運用されているハイブリッド気動車のHC85系。【画像:YKT2000/写真AC】

JR東海とJR西日本は2023年12月~2024年1月の年末年始期間に東海道・山陽新幹線「のぞみ」を全席指定席で運行。その後も利用者が多いゴールデンウィーク・お盆・年末年始は原則として「のぞみ」を全席指定席で運行している。3社は「ひだ」「しなの」「南紀」についても、今後はゴールデンウィークやお盆など利用者が集中する期間を中心に全席指定席で運行する予定としている。

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