JR東日本は9月3日、寝台特急「カシオペア」で使用していた客車を大宮駅(さいたま市)付近で工事中の大型複合施設「桜木PPJ(仮称)」に移設展示すると発表した。

桜木PPJは大宮駅西口近くの市営駐車場(桜木駐車場)を一部活用して整備する大型複合施設。地上5階建てのオフィス棟と3階建ての商業棟、2階建ての駐車場棟・フィットネス棟・MICE結婚式場棟の合計5棟で構成される。敷地面積は約1万8000平方mで総延床面積は3万平方mを超える。4月に着工しており、2027年春にオープンする予定。
展示されるのは「カシオペア」で運用されていたE26系客車の12両編成のうち、富士重工業製で1号車のスロネフE26形1両(スロネフE26-1)。展望スペース付きのA寝台個室「カシオペアスイート」を含む寝台車だ。

スロネフE26-1は桜木PPJ敷地内北東の広場空間に隣接して設置する予定。具体的な展示内容は未定だが、解説板など「カシオペア」の歴史を学べる機能の整備や見学デッキなどの整備に加え、イベントの実施も考えられている。

「カシオペア」は上野~札幌を結ぶ寝台特急として1999年にデビュー。全車A個室寝台とした2階建て構造のE26系が製造され、「カシオペア」専用車両として運用された。2016年3月に定期列車としての運行を終了。E26系はこれ以降、ツアー専用の臨時列車で運用されていたが、車両の老朽化などで今年2025年6月限りで引退していた。
JR東日本は桜木PPJを「『鉄道のまち大宮』を象徴する施設」と位置付けており、スロネフE26-1と隣接する広場空間を「地域の憩いの場、様々なイベントが行われる賑わい空間」にするとしている。
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