鉄道総研・鉄道情報システム・日立製作所の3者は8月29日、鉄道座席予約システム「MARS-1(マルス1)」が米国電気電子学会(IEEE)の「IEEE Milestone(IEEEマイルストーン)」に選定されたと発表した。銘板贈呈式が後日開催される。

マルス1は国鉄(現在のJR)の座席予約システム「MARS(マルス)」の試作機。国鉄の鉄道技術研究所(現在の鉄道総研)が発案し、日立製作所が回路設計と製作を行った。1959年に完成し、翌1960年には世界初の鉄道座席予約システムとして国鉄が導入した。


国鉄はかつて紙の台帳で予約を管理していたが、予約申し込みを受け付けてから切符を発券するまでに2分ほどかかり、さらに書き間違いなどによる予約ミスも発生しやすかった。このためコンピューターとオンライン・ネットワークによる予約システムとしてマルスが開発された。マルスは「Magnetic-electronic Automatic Reservation System」の略で、ローマ神話の軍神「マルス」にもちなんでいる。
マルスは当初、1日3600席、最大15日先までの予約に対応した。1965年に新幹線の座席予約システムとしても使われるように。その後も改良を重ね、JR発足後の1991年には1日あたり100万枚以上の切符を販売できるシステムに成長した。3者はマルスが「世界中の鉄道切符の販売に革命をもたらしました」とアピールしている。


IEEEマイルストーンは1983年、IEEEが創設した表彰制度。開発から25年以上が経過し、社会や産業の発展に多大な貢献をした電気・電子システムの歴史的業績を表彰している。
日本で開発されたものとしては、1924年に開発された指向性短波アンテナ(八木・宇田アンテナ、1995年選定)や、1964年に開業した東海道新幹線(2000年選定)、1965~1971年に開発された自動改札システム(2007年選定)がIEEEマイルストーンに選ばれている。
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