佐賀県鹿島市の松尾勝利市長は8月6日、JR長崎本線の肥前鹿島駅に整備する新駅舎の工事を9月中旬にも始めると発表した。

新駅舎は現在の駅舎の南側に整備。大きな屋根を設け、屋根裏は鹿島錦の「織」をイメージした格子模様で装飾する。改札口のほかカフェや物販スペース、ラウンジなどを設置。2階には宿泊施設も設ける。現在の駅舎は1930年の完成当時の姿に復元し、観光案内所やバス・タクシー待合所などとして活用する。

このほか、駅前に乗り入れる2本の道路を活用する形で公共交通用ロータリーと一般車用ロータリーを整備。2本の道路に挟まれた敷地はイベント開催などに対応した駅前広場として整備する。新駅舎の完成は2027年に完成の予定。2029年には周辺整備も含めすべて完成する予定だ。

松尾市長は記者会見で「(新駅舎は)駅という位置づけではない。公共交通の結節、そしていろんな人たちがここで交わるという構想を持っている。この地域の観光を含む拠点施設として、ここからいろんな広がりを持たせたい」と話した。
長崎本線は2022年9月、西九州新幹線・武雄温泉~長崎の開業に伴い、博多~長崎を直通する在来線特急「かもめ」が廃止。西九州新幹線のルートから外れた肥前鹿島駅も「かもめ」が停車しなくなった。これに代わって博多~肥前鹿島を結ぶ在来線特急「かささぎ」が運行されるようになったが、従来の「かもめ」に比べ減便された。

松尾市長は「新幹線はビジネスで速く移動する人が利用する。(鹿島市は)ゆっくり景色を見ながら旅をする方たちへの仕掛けを考えている。そういう取り組みをしながら観光客の誘客につなげていきたい」と話し、新駅舎の整備などで長崎本線の活性化を図る考えを示した。
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