山形新幹線の通常運転「再開めど」E8系の故障原因が判明、設定見直しで対応



山形新幹線E8系電車の故障についてJR東日本は7月22日、制御電流が大きくなったのに加え周囲の温度が上昇したことにより半導体素子が損傷したのが原因と発表した。今後対策を講じ、8月1日からE8系の単独運転や東北新幹線~山形新幹線の直通運転を順次再開する。

山形新幹線のE8系。【画像:京翔九彩/写真AC】

E8系は昨年2024年3月にデビューした山形新幹線「つばさ」用の新型車両。今年2025年6月17日、補助電源装置の故障により相次いで走行不能になった。

JR東日本によると、補助電源装置内の電力を変換する半導体素子と、それを制御する基板を組み合わせて調査を実施。その結果、特定の時期以降に製造された半導体素子では制御電流が従来の補助電源装置より高くなることが確認された。

これにより周囲の温度が上昇。外気温の高さも相まってさらに温度が上昇し、保護素子が誤作動して制御電流が遮断された。半導体素子を正常に制御できない状態になって過大な電流が流れ、半導体素子が損傷。主変換装置への電力供給が停止したという。

制御基板の誤動作イメージと半導体損傷のメカニズム。【画像:JR東日本】

一方、JR東日本はこの現象について、E8系の第6編成以前の編成とE6系に搭載されている半導体素子と制御基板の組み合わせでは発生していないことが確認されているとしている。

JR東日本は対策として、補助電源装置の制御基板が誤動作しないよう設定の見直しを実施。健全性を確認したのち、E8系の営業運転を順次再開する考えだ。

2025年8月1~8日の運転計画。【画像:JR東日本】

山形新幹線の毎日運転の定期列車は8月1日に一部列車が運休するほかは通常ダイヤで運転し、8月2日以降はすべて通常ダイヤで運転する。一方で臨時列車は8月1~8日の期間、事前に案内していた本数より減便。8月9日以降の運転計画は7月28日ごろに案内する。

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