国交省「背景含め原因究明」「事故後の誘導検証」東海道線事故でJR東日本に警告



国土交通省の関東運輸局は8月7日、東海道線で8月5日夜に発生した事故について、JR東日本に対し警告文書を発出した。

東海道本線・大船~藤沢の線路(事故現場は写真奥)。【画像:読者】

警告書はJR東日本が「鉄道人身障害事故」を発生させたとし、「利用者に多大な影響を与えたことは誠に遺憾」と同社を強く批判。事故の背景を含めた原因の究明や再発防止措置を講じることを求めた。

また、事故後の停電で列車内の空調が停止して体調を崩し、熱中症などで救急搬送された客がいたことから、警告書は事故発生後の客の誘導について検証し、検証結果を踏まえて必要な場合は適切な措置を講じることも求めた。

電柱との衝突で列車内の天井板が垂れ下がった。【画像:JR東日本】

事故は8月5日21時24分ごろに発生。東海道線の大船駅構内を走行中の列車が電柱と衝突し、乗客乗員が負傷した。この影響で東海道線や横須賀線、京浜東北線・根岸線などが長時間にわたり運転を見合わせたほか、駅間で停止した列車の乗客の誘導にも時間がかかった。

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