秩父鉄道と三岐鉄道は5月30日、「電気機関車コラボ塗装」を実施すると発表した。秩父鉄道の電気機関車を三岐鉄道の電気機関車の塗装に変え、三岐鉄道の電気機関車は秩父鉄道の電気機関車の塗装に入れ替える。

秩父鉄道はデキ300形電気機関車の303号機を茶色と黄色帯の「三岐鉄道カラー」に塗り替え、6月中旬から秩父本線・羽生~三峰口と三ヶ尻線・武川~三ヶ尻で運行する。三岐鉄道はED45形電気機関車のED454を使用。青に白帯の「秩父鉄道カラー」に変更し、三議線・富田~東藤原で運行する。いずれも運用に関する案内は行わない。
秩父鉄道は6月21日に広瀬川原車両基地で「三岐鉄道カラー電気機関車夜間撮影会」を開催。参加料金は2万円で申し込みは6月6日10時から秩父鉄道ウェブサイトで受け付ける。記念切符「三岐鉄道カラー電気機関車デビュー記念乗車券」も6月21日から羽生・熊谷・武川・寄居・秩父・御花畑・影森の各駅とオンラインショップで販売する。


秩父鉄道と三岐鉄道の2社はいずれも旅客列車のほか、電気機関車が牽引する貨物列車を運行している。旅客列車と貨物列車の両方を運行している私鉄はいまでは珍しい。秩父鉄道の貨物列車は沿線で採掘される石灰石を輸送。三岐鉄道の列車は粉体セメントや炭酸カルシウム、石炭灰を運ぶ。2000年には秩父鉄道が電気機関車2両を三岐鉄道に譲渡した。
2社は「一度に大量の貨物を輸送できCO2削減に繋がるなど、鉄道貨物輸送が環境負荷低減やSDGsに貢献する輸送モードであることを、広く一般の方々にも認知いただきご理解をいただけるよう、当企画を実施します」としている。
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