阪急電鉄「車内防犯カメラ」神戸線で試験開始 指令所からリアルタイムで確認も



阪急電鉄は車内防犯カメラの試験を始めた。10月1日から一部の営業列車で防犯カメラを設置した車両を運用している。

防犯カメラの設置イメージ。【画像:阪急電鉄】

防犯カメラが設置されたのは阪急神戸線の7000系8両編成1本(第7020編成)。連結部の妻戸付近と乗降ドアの上部に設置して車内の映像や音声を記録する。防犯カメラの近くには客に設置を知らせるステッカーを掲出した。映像・音声データはクラウドサーバーに送信し、サーバーを通じて列車外からでも状況を確認できる。

この試験ではカメラが撮影できる範囲や、列車とクラウドサーバーなどとの通信状況を確認する。将来的には車内で異常が発生した場合、指令所などからリアルタイムに状況を把握。「より迅速かつ適切な対応について指示ができる仕組み」も検討するという。

阪急電車によると、記録した映像・音声は同社のプライバシーポリシーに基づき取り扱い、一定の期間を経過した段階で自動的に削除。警察捜査関係者から要請を受けた場合を除き、第三者にデータを提供することはないという。

検証期間は10月1日から「当面の期間(十分な検証ができるまで)」としている。検証を進める過程で試験列車を拡大する可能性もあるという。

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