JR東海は4月18日、QRコードを利用したホームドア開閉システムについて、改良に向けた実証試験を行うと発表した。対応車両の拡大を目指す。

試験場所は金山駅の中央本線上りホーム(2番線)。通勤型車両の315系電車と特急型車両の383系電車のドア・車体にQRコードを貼り付け、車両ドアとホームドアの開閉連動試験を実施する。降雨や太陽光の反射などさまざまな屋外環境でQR検知用カメラの検知機能を確認するほか、カメラの適切な配置台数や位置の確認などを行う。
試験開始は5月上旬の予定。これに先立ち4月21日から車両ドアへのQRコードの貼り付けを順次実施する。
QRコード方式のホームドアは、車両に貼り付けたQRコードをホーム側のカメラで検知し、ホームドアの開閉を制御するもの。都営浅草線で本格導入されており、JR東海も2020年から金山駅で実証試験を行っている。
JR東海によると、現在のシステムは通勤車両の両開き式ドアにQRコードを貼り付けており、左右のドアに1枚ずつ貼り付けたQRコードの相対距離でドアの開閉を検知。ホームドアの開閉を連動させている。しかし片開き式の1枚ドアを採用している特急車両では、ドアにQRコードを貼り付けても車両ドアの動きなのか車両自体の移動なのか判別できないという課題があった。

このためJR東海はシステムを改良。1枚ドアの特急車両ではドアだけでなくドア脇の壁にもQRコードを貼り付け、ドアと壁のQRコードの相対距離で車両ドアの動きを検知できるようにするという。
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