神戸六甲鉄道「値上げ」六甲ケーブル、認可運賃の上限まで引き上げ



神戸六甲鉄道は2月28日、国土交通省の近畿運輸局長に六甲ケーブル線の旅客運賃を改定を届け出た。4月13日に値上げする。

六甲ケーブルのケーブルカー。【撮影:草町義和】

普通旅客運賃は値上げ率が33.3%。現行の600円から800円に改定し、200円値上げする。往復の場合は現行1100円から450円値上げの1550円。定期旅客運賃は通勤・通学ともに現行運賃を据え置く。

六甲ケーブル線は昨年2024年4月から上下分離方式の経営に移行。阪神電鉄が施設を保有し、子会社の神戸六甲鉄道が阪神電鉄から施設を借り受けて運行している。上下分離に伴う旅客運賃上限設定認可では普通旅客運賃を800円としたが、実際に適用する運賃は従来通り600円に据え置いていた。今回の改定で認可運賃の上限まで引き上げる。

六甲ケーブル線の六甲山上駅。【撮影:草町義和】

神戸六甲鉄道によると、本年度2024年度から2期2年にわたり車両・施設の改修を行うことに。長期間のケーブルカー運休に伴う代行バス輸送の経費が発生する。さらに物価の上昇や雇用賃金の増加などによる経費の増加もあり、運賃改定を実施することにしたという。

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