東急電鉄の通学定期券「3割値下げ」渋谷~中央林間は1年で約1万6000円値下げ



東急電鉄は2月5日、通学定期旅客運賃を3月15日に改定すると発表した。一部の路線を除き、東急線の通学定期券を3月15日発売分から平均3割ほど値下げする。

東急田園都市線の列車。【画像:たもぞう/写真AC】

大人・1カ月の通学定期の場合、こどもの国線と世田谷線を除く東急線は1~3kmが現行1870円のところ670円値下げの1200円。21~25kmは現行4270円のところ970円値下げの3300円になる。均一制の世田谷線は、現行2680円から880円値下げの1800円。こどもの国線は値下げの対象外だ。東急新横浜線の加算運賃は現行額(大人・1カ月の通学定期で970円)を据え置く。

大人・1カ月の通学定期旅客運賃の現行額と改定額、値下げ額(単位=円、こどもの国線・世田谷線除く)。【画像:東急電鉄】

渋谷~中央林間31.5kmで大人の通学定期の場合、1カ月で1480円値下げの3800円、3カ月で4220円値下げの1万830円、6カ月で8000値下げの2万520円。いちねん定期(12カ月)なら1万5990円値下げの4万1040円だ。

おもな区間の通学定期旅客運賃の現行額と改定額(単位=円)。【画像:東急電鉄】

東急電鉄によると、通学定期の値下げは東急グループの新プロジェクト「子育て・学生応援 東急スクラムプロジェクト」の一環。「将来を担う子供たちの笑顔を育み、学生の皆さんが未来へ向かって輝けるよう、グループで一丸となって、沿線に住まう・通う子育て世帯や学生の学びを応援します」としている。

少子高齢化による沿線人口の減少などを受け、一部の鉄道では子育て世代の沿線への定着を目指す施策を実施している。小田急電鉄は2022年3月、ICカードに限り子供の普通旅客運賃を一律50円に値下げ。京急電鉄も2023年10月から子供の普通旅客運賃をICカード限定で一律75円に値下げした。富士急行線(山梨県)を運営する富士山麓電鉄は、今年2025年4月から高校生以下の通学定期券を1~2割値下げする予定だ。

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