多機能鉄道重機「新たな名称」鉄道分野にとどまらないロボットの名前を募集



ロボット工学技術の発展とともに、JR西日本の鉄道メンテナンス分野に進出した工事車両一体型人型ロボット「多機能鉄道重機」。JR西日本と開発メーカーの人機一体・日本信号・東洋車両は1月27日、多機能鉄道重機の新しい名称の公募を開始した。

JR西日本が導入した汎用人型作業機械「多機能鉄道重機」。【画像:人機一体】

募集内容は多機能鉄道重機の製品名称案と名称案についての解説(100文字程度)。人機一体などのウェブサイトで公開している特設フォームで応募を受け付けている。名称案は応募者本人のオリジナルで、第三者の著作権などの権利を侵害しないものに限る。

募集期間は2月28日まで。製品名称は6月ごろ、JR西日本・人機一体・日本信号・東洋車両のウェブサイト・公式SNSなどで発表の予定だ。

多機能鉄道重機は、高所メンテナンス作業の生産性・安全性の向上を目的に開発された重機。人が操作する人型ロボットと広範囲移動を可能とするブームを搭載している。人機一体が開発して日本信号が製品化。JR西日本グループが昨年2024年7月から正式な運用を開始し、JR西日本電気システムが営業線のメンテナンスに活用している。

多機能鉄道重機による伐採作業の動画。【動画:JR西日本/YouTube】

人機一体によると、鉄道分野以外にも重作業で危険を伴う高所作業が多くあるとし、「鉄道分野を越えて多分野で活躍するロボット重機に相応しい、新たな製品名称案」を募集することにしたという。

人機一体は今回募集する製品名称案について「特定の一機種名ではなく、本製品カテゴリ全体(つまり、高所作業対応多機能ロボット重機)を示す名称を意図しています」としている。『機動戦士ガンダム』の「モビルスーツ(MS)」や『装甲騎兵ボトムズ』の「アーマードトルーパー(AT)」、『機動警察パトレイバー』の「レイバー」のように、1970年代末期~1980年代に放映されたリアルロボットアニメの各作品中で設定されたロボットの総称に相当する名称の応募を期待しているようだ。

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