筑豊電鉄「日本一」西黒崎駅が4年間休止へ 道路工事でホームの一部撤去



西黒崎駅と黒崎西ランプの位置。【画像:筑豊電鉄】

筑豊電鉄は7月30日、黒崎駅前~熊西間にある西黒崎駅(北九州市八幡西区)を10月1日から休止すると発表した。国道3号黒崎バイパスの建設工事に伴うもの。休止期間は4年程度の予定。

筑豊電鉄は西黒崎駅の休止中、黒崎駅前駅か熊西駅を使うよう案内している。西黒崎駅の定期券は黒崎駅前駅か熊西駅に変更する必要がある。熊西駅に変更する場合は差額の払い戻しを実施。黒崎駅前駅への変更は券面の書き換えを行うが、追加運賃は不要だ。

筑豊電鉄の電車。【撮影:草町義和】

西黒崎駅は黒崎駅前~熊西間が西鉄北九州線だった頃の1992年10月25日に開業。北九州線の砂津~黒崎駅前間が同日廃止され、その代替バスの乗換駅として整備された。2000年に現在地に移転。その後、西鉄黒崎バスターミナルの整備で乗換駅としての機能はなくなった。黒崎駅前~西黒崎間の営業距離は0.2kmで、国内の営業区間としては松浦鉄道の佐世保中央~中佐世保間(長崎県)と並んで日本一短い。乗降客数は1日あたり151人で筑豊電鉄全体の0.6%。

西黒崎駅と隣接する黒崎駅前・熊西両駅の距離。【画像:筑豊電鉄】

黒崎バイパスは八幡東区西本町~八幡西区陣原を結ぶ全長5.8km、片側2車線の自動車専用道路。今年2021年10月から西黒崎駅付近で黒崎西ランプの建設工事が始まる予定だ。筑豊電鉄によると、この工事で西黒崎駅のホームの一部が撤去される。また、駅周辺を工事用車両・重機が頻繁に通行し、客の安全確保が難しいことから休止するという。

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