搭乗・操縦できる「イングラム」開発へ 『機動警察パトレイバー』のロボット



人が乗って操縦する搭乗型ロボットの開発メーカー「MOVeLOT」(ムーブロット)は9月30日、『機動警察パトレイバー』に登場するロボット「イングラム」の開発を始めると発表した。

『機動警察パトレイバー』に登場するロボット「イングラム」。【画像:MOVeLOT】

『機動警察パトレイバー』は「レイバー」と呼ばれる搭乗型ロボットが存在する世界観で、警察用レイバー(パトレイバー)の98式AV「イングラム」とそれを運用する警視庁「特車2課」の活躍を描いたSF作品。1988年から漫画やアニメが発表されており、今年2023年に35周年を迎えた。2014~2015年に制作された実写版では撮影のため「イングラム」の実物大モデルが製作されたが、実際に動かすことはできなかった。

実写版の撮影の際に製作された実物大の「イングラム」。【撮影:草町義和】

来年2024年夏ごろには新作アニメ『機動警察パトレイバー EZY』が一般公開される予定。ムーブロットは『EZY』の公開を控え、現実で搭乗、操縦できる「イングラム」を開発し、フォワード(搭乗者)になれる体験を提供するとしている。

「イングラム」の公開時期や大きさ、搭載する基本ソフトウェアの種類など詳細は明らかにされていない。作品上の設定では高さが約8mとされている。ムーブロットはX(旧Twitter)やInstagramのフォロワー向けに開発状況の画像や動画を配信するほか、開発見学ツアーも抽選で実施する考え。2024年1月からは隔週で開発状況のオンライン配信を行う予定だ。

ムーブロットは今年2023年2月に設立された、ロボット開発のベンチャー企業。これまでに高さ約3mの搭乗型ロボット「EXA」を開発しており、これをベースに「イングラム」を開発するとみられる。

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