立山トンネル「バスの代替バス」デザイン決まる 車体に『おおかみこども』など



立山黒部貫光は昨年2024年12月27日、立山黒部アルペンルートの立山トンネル(富山県)に導入する電気バスのデザインを発表した。廃止されたトロリーバスの代替となるもの。今年2025年シーズンから運行する。

2025年シーズンから立山トンネルで運行される電気バス。【画像:立山黒部貫光】

導入するのは8両の電気バスで車両番号は2501~2508号。「立山トンネル電気バス」として立山トンネルの室堂~大観峰を走る。車体の左側面と後部は8両すべて異なるラッピングで装飾。2501~2505号は現地の四季の自然を描いた「ネイチャー号」、2506~2508号はアニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』のイラストで装飾した「おおかみこどもの雨と雪号」として運行する。前面と右側面のデザインは8両共通だ。

8両の左側面・後部(右下は前面・右側面)のデザイン。【画像:立山黒部貫光】
2502号「ネイチャー号/初夏(みくりが池と雪いかだ)」の左側面・後部デザイン。【画像:立山黒部貫光】
2506号「おおかみこどもの雨と雪号/花と子どもたち」の左側面・後部デザイン。【画像:立山黒部貫光】
前面・右側面は8両共通のデザインだ。【画像:立山黒部貫光】

立山トンネルは富山県と長野県をまたぐ山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」のうち、立山直下に設けられた全長約3600mのトンネル。同ルートが1971年の全線開通した際はディーゼルエンジンのバスが運行されていた。

2024年シーズン限りで運行を終了した立山トンネルのトロリーバス。【撮影:草町義和】

増便によりトンネル内に排気ガスが滞留するようになったことからトロリーバスの導入が計画され、1996年に鉄道扱いで開業した。部品調達が困難になったことに加え架線が不要な電気バスの性能が向上したこともあり、2023年にトロリーバスの廃止と電気バスの導入が決定。2024年シーズン限りでトロリーバスの運行を終了した。電気バスは2025年4月15日から運行を開始する予定だ。

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