長野県「鉄道のICカード導入も支援」予算要求 しなの鉄道・長野電鉄が検討中



長野県は12月17日、来年度2025年度当初予算の要求概要を公表した。公共交通関係では「交通系ICカード導入支援事業費」を盛り込んだ。要求額は8億5454万5000円。県内の鉄道事業者に対し交通系ICカードの導入を支援する。

しなの鉄道の電車。【画像:PoN太/写真AC】

2024年度と同様、路線バスのICカード導入経費の3分の1を補助する。また、「県内で統一的な地域連携ICカードを導入するための体制構築」や「地域鉄道交通系ICカード導入支援事業補助金」を新たに盛り込み、鉄道に導入する場合も経費の3分の1を補助する。

長野県内の鉄道では、JR在来線が中央本線・信濃境~松本(辰野経由除く)と小海線・野辺山駅でJR東日本の全国交通系ICカード「Suica」を利用できる。来年2025年3月15日にはSuicaのエリアが篠ノ井線・信越本線の松本~長野と大糸線・松本~穂高に拡大する。JR以外の鉄道では、しなの鉄道と長野電鉄が交通系ICカードを導入する方向で検討中。しなの鉄道は2026年3月のSuica導入を目指している。

長野電鉄も交通系ICカードの導入を検討している。【画像:郡田慎也/写真AC】

このほか、長野県内の路線バスに導入されているICカード「KURURU」はSuica機能付きICカード「地域連携カード」に更新され、2025年3月1日からサービスを開始する予定だ。

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