サウジアラビアの首都・リヤドで都市鉄道(日本の地下鉄に相当)「リヤド・メトロ」が12月から来年2025年1月にかけ、全6路線の約176km・85駅が一気に開業する。これまで自動車中心だったリヤドの都市交通を公共交通にシフトすることを目指す。
リヤド・メトロは1号線(ブルーライン、約38km)・2号線(レッドライン、約25km)・3号線(オレンジライン、約41km)・4号線(イエローライン、約30km)、5号線(グリーンライン、約13km)、6号線(パープルライン、約30km)で構成されるネットワーク。リヤドの中心市街地と郊外を結び、4号線はキング・ハリド国際空港へのアクセス路線になる。
おもに市街中心部は地下、郊外部は高架で整備された。主要4駅のうちキング・アブドラ金融地区(KAFD)の駅は、日本の新国立競技場のデザインコンクールで最優秀賞を受賞(工費膨張で最終的に白紙撤回)したザハ・ハディド氏の事務所がデザインした。
軌間は1435mmの標準軌。車両はシーメンス(1・2号線)・ボンバルディア(3号線)・アルストム(4~6号線)の3社が供給した。運転士が乗務する必要のないドライバーレスの自動運転システム(GoA4)を採用しており、自動運転の都市鉄道としては世界最長だ。
11月27日にリヤド市王立委員会が発表した整備スケジュールによると、まず今年2024年12月1日に1号線と4号線、6号線が開業。2週間後の12月15日には2号線と5号線(グリーンライン、12.9km)が開業し、2025年1月5日には残る3号線が開業する予定だ。1日あたり360万人の乗客を輸送できるという。
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