一畑電車の5000系「1編成引退」新型車両に更新へ もと京王のクロスシート車



一畑電車は10月10日、5000系電車の2両1編成(5010+5110号編成)が引退すると発表した。これに伴い新型車両を導入する。5010+5110号編成の引退を記念した切符も発売される。

5000系の5010+5110編成。【画像:M_YOU/写真AC】

引退記念切符「ありがとう『5010号』・『5110号』営業運転終了記念乗車券」は2100円。1日フリー乗車券の硬券1枚と記念台紙をセットにした。10月21日から出雲大社前・電鉄出雲市・雲州平田・松江しんじ湖温泉の各駅で450セットを販売するほか、10月20日に雲州平田駅構内で開催するイベント「駅サイトまつり2024」でも50セットを先行販売する。

5010+5110号編成の引退記念切符のイメージ。【画像:一畑電車】

5000系は1998年に4両(2両2編成)がデビューした、京王電鉄5000系電車(初代)の譲受車。2両編成に改造したほか、観光輸送に対応するため転換式・回転式のクロスシートを設けた。車体は宍道湖と出雲平野の雲をイメージした青・白2色でデザインされた。

5000系の車内(リニューアル前の5009+5109号編成)。座席はクロスシートだ。【撮影:草町義和】

一畑電車は地元自治体で構成される一畑電車沿線地域対策協議会が2021年度に策定した支援計画に基づき、安全対策として施設の更新を進めている。本年度2024年度は車両の更新も計画され、新型車両の8000系電車を1両導入。5000系の2両1編成を廃車する。これにより5000系は2014年にリニューアルされた5009+5109号編成だけになる。

一畑電車の計画では5000系に加え2100系も更新対象になっている。【撮影:草町義和】
1両単行タイプの7000系。新型車両の8000系も1両単行タイプになる。【画像:りっくん_/写真AC】

8000系は2016~2017年度に新造導入された7000系電車と同じ、1両で運行できる単行車両タイプ。今後も8000系の導入が進められ、最終的には従来車の2100系電車と5000系電車の合計8両が引退の見込みだ。

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