黄色い車体で知られる東海道・山陽新幹線の電気軌道総合試験車の923形電車「ドクターイエロー」のうち、JR東海が保有する編成が来年2025年1月に引退する。JR東海や同社のグループ会社は引退記念の体験乗車イベントの実施やグッズの販売などを企画しているが、JR東海バスも「ドクターイエロー」をイメージした「黄色いバス」を引退記念企画として道路を走らせる。
車両は高速バスで運用している三菱ふそう「エアロエース」(40人乗り・トイレ付)を使用。「ドクターイエロー」と同じ黄色のラッピングを施す。JR東海バスの乗務員訓練用バスも黄色い塗装だが、今回運行される「黄色いバス」はこれとは異なる車両だ。運行期間は今年2024年10月13日から2025年3月31日までの予定。
初日の2024年10月13日は名古屋駅8時00分発→東京駅13時35分着の「新東名スーパーライナー新宿4号」で運行を開始。当日は出発式などのセレモニーは行わない。10月13日以降の運行計画はJR東海バスのウェブサイトやSNSなどで案内する。
10月19・20日には、東海道新幹線の浜松工場で開催されるイベントで展示する予定。これ以外にも運行・展示イベントの実施を考えており、JR東海バスは「今後、ドクターイエローと並ぶような場面も作りたいと思っています」としている。
このほか、X(旧Twitter)で「#JR東海バス」「#黄色いバス」のタグとともに「黄色いバス」の画像を投稿すると、「黄色いバス」の模型がプレゼントされるキャンペーンを実施する。期間は10月13日~11月30日。
「ドクターイエロー」は線路などの状態を走りながらチェックする業務用の新幹線車両。黄色い車体が外観上の特徴で、JR東海とJR西日本が各1編成を保有している。東海道新幹線では営業用の車両に検測装置を搭載して線路などをチェックすることになったため、JR東海の「ドクターイエロー」は2025年1月に検測走行を終了して引退する予定。山陽新幹線を運営するJR西日本の「ドクターイエロー」も将来的には引退するとみられる。
《関連記事》
・東海道・山陽新幹線「ドクターイエロー」923形が引退へ 後継車両の計画は?
・東海道新幹線のN700S「改良型」増備 ドクターイエロー引退に対応、個室を標準装備