伊予鉄道は10月1日、運賃の値上げを実施する。改定率は鉄道が3.6%、軌道が7.5%。ICカードなどでの利用は運賃を割り引き、値上げ幅を抑える。
普通旅客運賃は郊外電車の初乗り(3.0kmまで)と市内電車が現行200円のところ30円値上げの230円に。郊外電車の初乗り以外の各距離帯も30円値上げする。ただしSuicaやICOCAなどの全国交通系ICカードや、みきゃんアプリ、ICい~カード、モバイルICOCAなどで利用する場合、所定運賃から20円割り引く「キャッシュレス決済運賃」を適用。実質的な値上げ幅を10円に抑える。
定期旅客運賃はキャッシュレス決済運賃を基準に所定の算定式により改定する。郊外電車で9.1~11.0kmの区間の場合、通勤・1カ月で現行1万8220円のところ400円値上げの1万8620円。市内電車は通勤・1カ月で現行7920円から400円値上げの8320円になる。
このほか、伊予鉄バスも10月1日に運賃を改定し、同時にキャッシュレス決済運賃を導入する。改定率は2.6%。一般路線バスの初乗りの場合、現行220円のところ30円値上げの250円(キャッシュレス決済運賃適用時は230円)になる。
国土交通省の四国運輸局によると、鉄道の収支率は2023年度の実績が110.9%で黒字だが、2025~2027年度の3年間合計の推定は現行運賃のままなら86.8%で赤字に。認可運賃を適用した場合は92%で赤字幅が縮小するという。
伊予鉄道と伊予鉄バスは5月、物価高や人材確保にかかる経費の増加に対応するとして運賃改定を申請。8月30日に四国運輸局長が認可した。
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