JR西日本は8月23日、次世代バイオディーゼル燃料を100%使用した営業列車での走行試験を9月3日から実施すると発表した。同社によると、営業列車を次世代バイオディーゼル燃料100%で運行するのは国内初という。
次世代バイオディーゼル燃料を100%使用して運行するのは、おもに岩徳線(山口県)で運行する一部の営業列車。期間は9月3日から来年2025年1月31日までの予定で、長期的に使用した際の車両性能への影響を確認する。次世代バイオディーゼル燃料を使用して運行する車両には前面と側面にシールを貼り付ける。
使用する次世代バイオディーゼル燃料は、フィンランドに本拠を置くリニューアブル燃料メーカー「ネステ」が製造。食料と競合しない廃食油や廃動植物油などを原料としており、温室効果ガス排出量の削減を実現するという。伊藤忠商事がネステから調達し、伊藤忠グループの伊藤忠エネクスがJR西日本に供給する。
この走行試験は鉄道総研とJR7社の共同技術開発体による実証実験の一環。JR西日本は同社が保有するディーゼル車両の燃料を次世代バイオディーゼル燃料に100%置き換えることを目指しており、本年度2024年度の試験結果を踏まえて来年度2025年度以降の本導入を目指す。
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