兵庫県尼崎市は7月、阪急神戸線・武庫之荘~西宮北口に設けられる予定の武庫川新駅(仮称)について、尼崎市内側の周辺整備基本方針「まちづくりビジョン」を策定した。8月下旬から9月初旬にかけ説明会を行う。

新駅は尼崎市と西宮市の境界にある武庫川上に計画されており、駅舎は東岸の尼崎市内側と西岸の西宮市内側にそれぞれ設けられる。尼崎市の「まちづくりビジョン」では新駅の尼崎市内側周辺エリアを「歩いて暮らせるゾーン」かつ「緑ある空間に囲まれて暮らせるゾーン」と位置付けた。
新駅の高架下空間などには駐輪場を整備するほか、生活利便施設や子育て施設を誘致。駅の周辺では公園や河川敷空間を生かした整備を行い、地域コミュニティの創出を図る。中の池公園を活用した「緑豊かな駅前空間」も整備し、駅前空間と河川敷空間を結ぶアクセスルートを整備する。このほか、徒歩・自転車を中心とした道路の整備などを実施。エリア内の通過自動車を堤防道路や幹線道路に誘導する施策も実施する。

説明会は8月29日19~20時と9月1日10~11時に武庫西生涯学習プラザで開催。各回定員120人の事前予約制で、申し込み方法は尼崎市ウェブサイトで案内している。申込期間は開催日の3日前まで。ただし定員に達した時点で締め切る。
武庫川新駅の西宮市内側も、西宮市が新駅周辺の整備について「まちづくり基本構想」を1月までに策定している。新駅の北側にある公園を生かしたまちづくりを行い、歩行者用通路や駐輪場の整備を行う考えだ。

武庫川新駅は2022年11月、阪急電鉄と尼崎市、西宮市の3者が基本合意書を締結。この際、3者は遅くとも10年以内に新駅を整備したい考えを明らかにしている。阪急神戸線の武庫川橋梁は架替工事により旧橋梁の両外側に新しい橋梁を建設しており、これにより上下線のあいだに広い空間ができたことから、この空間にホームを設置する。
《関連記事》
・阪急神戸線「武庫川新駅」2市と阪急電鉄が基本合意 開業時期や負担割合は?
・阪急京都線の新型車両「2300系」公開 座席指定車「PRiVACE」車内も