伊豆急行「値上げ」来年3月、15km以上の区間で 特急やグリーン車も



伊豆急行(静岡県)は9月14日、伊豆急行線の運賃と料金の一部を改定すると発表した。来年2023年3月に値上げする。普通旅客運賃と定期旅客運賃の改定率は2.2%。

伊豆急行線の列車。【画像:忍者くん/写真AC】

15km以上の区間で値上げされ、1~14kmの区間は据え置く。普通旅客運賃は現在15~16kmがICカード671円・切符670円だが、改定後はICカードが11円値上げの682円、切符が10円値上げの680円になる。44~46kmはICカードがいまより42円高い1687円、切符が40円高い1690円になる。

現行運賃と改定後の運賃。【画像:伊豆急行】

定期旅客運賃(1カ月)は15kmの区間で通勤定期が340円値上げの2万1960円に。通学定期はいまより240円高い1万4610円になる。回数旅客運賃(13枚回数券)も15km以上の区間で100~400円値上げされる。

このほか、特急料金とグリーン料金が平均15%値上げされる。指定席特急料金は80円値上げの600円。グリーン車を利用する場合の指定席特急料金も90円値上げされて500円になる。グリーン料金はいまより80円高い600円。E261系「サフィール踊り子」のPグリーン料金は200円値上げの1800円で、「サフィール踊り子」とE655系、2100系のSグリーン料金は120円値上げの900円になる。

現在の運賃は1997年に上限額(上限運賃)が認可されているが、実際に設定されている運賃(実施運賃)は15km以上の区間で上限運賃を下回っている。今回の改定では実施運賃を上限運賃と同額にするもので、国土交通相への認可申請は不要。特急料金やグリーン料金も認可手続きは不要だ。

伊豆急行線は伊豆半島東岸の伊東~伊豆急下田45.7kmを結ぶ。伊豆急行は運賃・料金の値上げの理由としてコロナ禍による利用者の減少やエネルギー価格の高騰を挙げ、さらに開業から60年が過ぎ老朽化した鉄道車両や施設などの更新なども必要なためとしている。

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