伊豆急行「3000系」4月から もとJR209系、ウミガメ柄の「アロハ電車」に



伊豆急行線(静岡県)を運営する伊豆急行は3月4日、JR東日本から譲り受けた通勤電車209系について、4月下旬から「3000系」として営業運行すると発表した。車両の愛称は「アロハ電車」。8両(4両編成2本)が導入される。

3000系「アロハ電車」のイメージ。【画像:伊豆急行】

車体側面は同社の代表的な車両である「リゾート21」の伝統色にあわせ、海側を赤、山側を青のラッピングで装飾。編成両端の先頭部は伊東寄りが青、下田寄りが赤になる。車両下部のスカートにも配色することでインパクトのあるフェイスを実現し、伊豆方面の電車と一目で分かるようにしたという。

全体の柄は「ホヌ柄」を採用した。「ホヌ」はハワイ語でウミガメのことで、ハワイや伊豆に共通して生息している。デザイン内にはウミガメやイルカなどの柄に加え「伊豆ならではのシークレットキャラクター」を配置し、利用者に興味を持ってもらえる仕掛けにしたという。

「アロハ電車」の「アロハ」はハワイのあいさつ言葉「ALOHA」にちなんでいる。伊豆急行によると、この言葉は「愛情」や「思いやり」「共感」など多数の意味が含まれている。「伊豆を訪れる方や伊豆に住まう方を心からおもてなししていく当社の考えにふさわしい」として、社員募集により決定したという。

伊豆急行は3000系のデザインについて「話題性を高めるため、他社でも例のないもの」「あえて電車らしくないデザイン」「女性や若年層に関心を持ってもらえる」をコンセプトとし、開業以来の伊豆急のキーワード「ハワイアン」のイメージを生かすというメッセージを込めたとしている。3000系の運行開始日や時刻、見学会の日程は後日案内される。

伊豆急行線はJR伊東線の伊東駅から伊豆半島東岸沿いに南下して伊豆急下田駅を結ぶ45.7kmの鉄道路線。

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