JR四国は8月2日、予讃線・松山駅の高架化に伴い営業を開始する新しい高架駅舎の設備の詳細を発表した。9月29日から営業を開始する。

高架化後の松山駅は1階・2階・ホーム階の3層構造。ホーム階は島式ホーム2面4線の構造を採用する。1階には現在の地上駅舎がある東口に加え西口も設置。東口~西口の線上に改札外コンコースを配置し、その南側に改札内コンコースを配置した。
改札は改札内コンコースの北側(中央改札)と南側(南改札)の2カ所に設置。中央改札は東口~西口の改札外コンコースから入れる。QRコードのチケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」に対応した自動改札機を中央改札に4通路、南改札に1通路設置する。中央改札は周囲をガラス張りにしてカウンタースペースを設けた有人改札(ウォークイン改札)も設ける。

1階にはこのほか、みどりの窓口や券売機、旅行センター、店舗エリアを配置。旅行センターはワープ松山支店から名称を変更したJR四国ツアー松山支店が入る。自動券売機は近距離券や自由席特急券を購入できるタイプ2台と指定席券売機1台を設置。指定席券売機の機能に加えオペレーター対応で切符を買えるみどりの券売機プラスも1台設置する。

改札内コンコースの1階と2階はエスカレーターで結ばれ、2階とホーム階もエレベーターやエスカレーターで結ばれる。バリアフリートイレは改札内と改札外にそれぞれ2ブース設置。授乳室も改札内に2部屋設ける。



切替工事は2回に分け実施
松山駅とその前後の線路を高架化する連続立体交差事業は工事が終盤を迎えており、9月29日の朝6時13分に松山駅を発車する岡山・高松行き特急「しおかぜ・いしづち6号」から高架ホームを発着する予定だ。
切替工事は高架化1週間ほど前の9月21日夜~22日朝と高架化直前の9月28日夜~29日朝の2回に分けて実施される予定。これに伴い一部の列車が運休する。9月21~22日の運休計画は7月に発表されていたが、9月28~29日の運休計画の概要もJR四国が8月2日に発表した。

9月28日夜は松山発着22時台以降、特急「しおかぜ・いしづち27号」が伊予北条→松山で運休し、特急「宇和海32号」も伊予市→松山で運休。普通列車は堀江~松山~北伊予で上下計4本が運休する。
9月29日朝は松山発5時台の特急「しおかぜ・いしづち4号」(松山→伊予北条)と特急「宇和海1号」(松山→伊予市)が運休。普通列車は堀江~松山~北伊予で上下計5本が運休する。
いずれの運休列車もバスやジャンボタクシーによる代行輸送が行われる。
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