近鉄の特急列車から喫煙車が消滅、全席禁煙に 喫煙室も一部区間で禁煙



近畿日本鉄道(近鉄)は12月24日、特急列車の座席を全席禁煙にすると発表した。喫煙室は引き続き設置するが、一部で喫煙室の使用を禁止する区間を設定する。

喫煙車がなくなる近鉄特急。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

2020年4月1日に改正健康増進法が施行されることから、これに先立ち2020年2月1日から全席禁煙にする。

車体が紺色とオレンジの特急電車(12200系)で運行する特急の喫煙車は、2月1日から3月中旬までのあいだ全席禁煙化のための車両整備を行うため、整備が終わっていない喫煙車の席は特急券の販売を行わない。また、12200系は2020年度末までに特急列車の運用から順次外れる予定だ。

近鉄特急の喫煙車。座席の肘掛けに引き出し式のテーブルと一体化した灰皿(写真中央奥)が設置されている。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

一方、客室から分離している喫煙室は、もともと喫煙室がない「青の交響曲(シンフォニー)」を除いて引き続き設置。3月14日から運行を開始する新型特急「ひのとり」にも喫煙室が設置されている。

喫煙室は引き続き設置される。写真は近鉄特急「アーバンライナー」の喫煙室。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

ただし、改正健康増進法では駅全体が屋根に覆われたターミナル駅や地下駅、地下線などが禁煙化対象の屋内扱いになる。このため、大阪難波~大阪上本町間や近鉄奈良駅、近鉄名古屋駅、大阪上本町駅、京都駅、大阪阿部野橋駅では2月1日から喫煙室での喫煙も禁止される。