「京王ライナー」1両4万円の貸切プランを実証実験 「車両を使った企画」検討して



京王電鉄は7月25日から「京王ライナー個室プラン~走る実験室~」を実証実験として販売する。座席指定制の列車「京王ライナー」「Mt.TAKAO号」の一部列車を対象に、1両を貸し切ることができる。

「京王ライナー」などで運用されている5000系。貸切プランでは原則として先頭車を貸し切ることができる。【撮影:草町義和】

貸し切ることができるのは土曜・休日の「京王ライナー」「Mt.TAKAO号」の一部列車で、原則として5000系電車(10両編成)の先頭車。上りは10号車、下りは1号車になる。5000系はロングシートとクロスシートの両方に転換できる座席を設置しており、電源コンセントやフリーWi-Fiも利用可能だ。乗車できるのは1両につき1~39人。貸切料金は1両4万円で、これ以外に人数分の運賃が別途必要になる。

申し込みは乗車日の2カ月前から3週間前まで京王電鉄の鉄道営業部営業管理所が電子メールで受け付ける。7月25日の時点では8月17日乗車分からの受け付けになる。希望日や希望列車、乗車予定人数、企画内容を記入して申し込み、日程の確認や各種調整を実施。乗車日2週間前までに内容を確定するのが条件になる。営利目的の撮影での利用は不可で、車両破損の恐れや運転に影響が出る企画なども受け付けない。

5000系の車内(クロスシート配置時)。【画像:京王電鉄】

京王電鉄は「『お客様に車両を使った企画を検討いただき、京王ライナーをもっと身近に、価値をお客様と共に高めていく』をコンセプトに、『京王ライナー』『Mt.TAKAO号』における目的地までの移動時間を、お客様のニーズに合わせてお楽しみいただくために企画した」としている。同社は学校行事での団体移動や家族での貸切などを想定しており、鉄道係員の制服の貸出などのオプションメニューも各種提供するとしている。

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