筑豊電鉄「新型車両」導入 バリアフリー対応の低床車、3000形を更新へ



筑豊電鉄は新型車両を導入する。7月3日、運賃値上げの申請にあわせて導入の方針を明らかにした。これにより老朽化が進む3000形電車を置き換える。

筑豊電鉄の3000形。【撮影:草町義和】

新型車両は低床式で、高齢者や車椅子、ベビーカーでも乗り降りしやすいバリアフリー対応車両。電力回生ブレーキを導入し、従来車両に比べ消費電力が大幅に削減する。車両の詳細な仕様やデザインなどは今回明らかにしていない。導入費用は1編成で3億8000万円。

筑豊電鉄によると、3000形はこれまで部分的に車両更新を行ってきた。しかし60年以上使用している制御機器などを保守するための部材が製造中止になり、調達が困難な状況に。このため新型車両を導入するという。

2015年から導入されている低床車両の5000形。【撮影:草町義和】

運賃の値上げは7月3日、国土交通省の九州運輸局長に旅客運賃の上限変更認可として申請した。認可された場合、実際に適用する運賃(実施運賃)を届け出て9月に運賃を値上げする。改定率は上限ベースで11%、実施ベースでは5.6%になる。

定期外運賃の上限は1区が230円で7区は480円。実施運賃では1区が220円、7区が460円で、現行運賃から10~20円の値上げになる。定期運賃(実施運賃ベース)は1カ月の場合、通勤が550~1040円の値上げで通学は320~700円の値上げだ。

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