沖縄モノレール「2日間運休」那覇空港~牧志 新しい車両基地の工事、3両化に対応



沖縄都市モノレール線(ゆいレール)が6月29・30日の2日間、一部の区間で全面的に運休する。3両編成化に伴い計画された新しい車両基地へ車両を入庫するための分岐器を設置する工事に伴うもの。運休区間では代行バスが運行される。

6月29・30日の運休区間に含まれる旭橋駅付近を走るゆいレールの列車。【撮影:草町義和】

那覇空港~てだこ浦西の17.0kmのうち那覇市内の那覇空港~牧志の7.7kmが運休。同区間を結ぶ代行バスが約12分間隔で走る。浦添市寄りの牧志~てだこ浦西では牧志駅にある分岐器を使用し、列車の折り返し運行を実施。約12分間隔の臨時ダイヤになる。

ゆいレールを運営する沖縄都市モノレールは、代行バス運行区間内の利用や代行バスと列車をまたいで利用する場合について、各駅で事前に目的地の駅までの切符を購入するよう呼びかけている。ICカードを持っている人に対しても、現金での切符購入を求めている。ただし、列車を運行する区間内のみ利用する場合はICカードが使える。利用区間に対し有効な定期券や1日券などを持っている場合もそのまま利用可能だ。

沖縄都市モノレールは代行バスについて、当日の利用状況や道路事情などにより長時間待つ可能性があるとし、時間に余裕を持った利用や別の交通機関による移動も呼びかけている。

6月29・30日の代行バス運行区間とゆいレールの列車の運行区間。【画像:沖縄都市モノレール】
ゆいレールの牧志~てだこ浦西は臨時ダイヤで列車が運行される。【撮影:草町義和】

ゆいレールの1日あたりの利用者数は開業初年度の2003年度が3万1905人だったのに対し、コロナ禍が本格化する前の2019年度は5万5766人に増大。その後はコロナ禍で落ち込んだものの、2023年度には5万4490人まで回復している。

ゆいレールの列車は開業以来2両編成で、このままなら2030年度には混雑率が170%を超えるとみられたことから、混雑緩和を目的に3両編成化が決定。2023年8月から3両編成の列車が運行されるようになった。

現在のゆいレールの車両は2両編成21本と3両編成2本の合計48両。今後も3両編成の増備と2両編成の一部3両化が行われ、最終的には3両編成9本と2両編成16本の合計59両に増強される。那覇空港~赤嶺のあいだにある既設の車両基地では収容能力が不足するため、新しい車両基地の建設が計画された。

新しい車両基地も那覇空港~赤嶺のあいだに設けられ、既設の車両基地に近接。既設車両基地がゆいレール軌道・国道332号の南側にあるのに対し、新しい車両基地は北側に設けられる。来年2025年には完成する予定。

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