宇都宮ライトライン「利用者の慣れ」受け4分短縮 ダイヤ改正、増発に快速運行も



ライトラインを運営する宇都宮ライトレールは2月21日、ダイヤ改正を4月1日に実施すると発表した。利用者の「慣れ」を受けて所要時間を短縮するほか、一部の停留場のみ停車する快速運行も開始。ラッシュ時に増発して混雑緩和と利便性向上を図る。

ライトラインの所要時間短縮のイメージ。【撮影:草町義和、加工:鉄道プレスネット】

現在の所要時間は宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地で約48分だが、ダイヤ改正では平日の所要時間を4分ほど短い約44分にする。

宇都宮ライトレールは「キャッシュレス乗車の浸透などによる運賃収受の円滑化や交通管理者の調整により、ライトラインのスムーズな運行が可能となった」としており、沿線住民がライトラインの利用方法に慣れたことが所要時間の短縮につながった格好だ。一方、沿線外からの利用者も多い土曜・休日は引き続き約48分で運行する。

朝ラッシュ時は下り(宇都宮駅東口発)の始発から8時30分までの運行本数をいまより2本増やして20本に。帰宅ラッシュ時も増発や区間運行便の運行区間の延長を実施し。上り(芳賀・高根沢工業団地発→宇都宮駅東口着)は18~20時台の運行本数をいまより4本多い17本にする。

快速運行は朝ラッシュ時の下り6時台後半~7時台のみ実施。途中、宇都宮大学陽東キャンパス停留場と平石停留場に停車し、清陵高校前以東は各停留場に停車する。所要時間は各停運行より2分ほど短い約42分。

快速が停車する平石停留場。【撮影:草町義和】

ライトラインは昨年2023年8月に開業した、宇都宮駅と宇都宮市東部、栃木県芳賀町を結ぶ全長14.5kmの路面電車タイプの軽量軌道交通(LRT)。所要時間は開業前の想定では、全停留場に停車する各停運行で約44分、一部の停留場のみ停車する快速運行で約37~38分とされていた。

しかし、乗降時の運賃収受で時間がかかることが見込まれたことから、開業時のダイヤは所要時間を長くして運行間隔を広げ、快速運行も行わないことに。それでも開業後しばらくは運賃収受に時間がかかり、大幅に遅れるなどの混乱がみられた。

今年2024年4月のダイヤ改正で平日は開業前の想定通りの所要時間になるが、一方で快速運行は今回の改正でも限定された時間のみ運行され、所要時間は開業前の想定より長めになっている。

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