芝山鉄道(千葉県)は9月19日、国土交通省の関東運輸局長に鉄道旅客運賃の実施運賃と企画乗車券運賃の変更を届け出た。実質1割ほど値上げする。
現在の運賃は2019年7月に認可され同年10月から実施。普通旅客運賃は上限額が220円だが、実際に適用している運賃(実施運賃)は上限額より安い200円としている。今回の変更では実施運賃を上限額いっぱいまで引き上げて220円とし、実質20円値上げする。
定期旅客運賃は通勤定期を値上げするが、認可上限額よりは安く抑える。1カ月の場合、現行8360円(上限額は9300円)のところ変更後は840値上げの9200円になる。通学定期は家計への負担に配慮して据え置く。回数旅客運賃や企画乗車券は値上げする。
芝山鉄道は東成田~芝山千代田2.2kmの芝山鉄道線を運営する第三セクター。旅客運送を行う普通鉄道の事業者としては営業距離が日本一短いことで知られる。成田空港内と空港南側の地域を結び、京成線との相互直通運転を行っている。
芝山鉄道によると、2008年度以降は利用者が減少傾向。これに加えてコロナ禍で利用者が大幅に減少したことや、価格高騰に伴い動力費などが増大していること、老朽化した施設の更新のための投資が必要なことから、運賃を値上げすることにしたという。2022年度の実績と比べた場合、値上げにより約700万円の増収になる見込み。
変更時期は来年2024年3月の予定。芝山鉄道は具体的な改定日について、確定次第案内するとしている。
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