釧網本線「SL冬の湿原号」ディーゼル機関車けん引に C11「ピストンリング」破損



JR北海道は1月19日、釧網本線・釧路~標茶間のSL列車「SL冬の湿原号」について、けん引機を蒸気機関車のC11形171号機からディーゼル機関車に変更すると発表した。C11 171が故障したため。

釧網本線のSL列車「SL冬の湿原号」。【画像:中村昌寛/写真AC】

ディーゼル機関車に変更して運転する日は、1月が1月22・23・28~30日。運転区間や運転時刻、座席位置、車内サービスの変更はない。

ディーゼル機関車のけん引に伴い、座席指定料金は1680円から530円に引き下げられる。1680円で購入した指定席券で「冬の湿原号」を利用した場合、旅行終了後に差額を払い戻す。ディーゼル機関車への変更を理由に旅行を中止する場合、手数料なしで料金を払い戻す。

JR北海道によると、1月15日に試験運転のため車両基地の釧路運輸車両所から釧路駅に向け出発する際、不規則な排気音が発生したことから運転を中止。調査したところ、ピストン内部品(ピストンリング)が破損して運転できない状態になっていたのが判明したという。

破損した部品は昨年2021年に実施した全般検査の際、新しく製作して交換したものだった。詳細な原因は調査中。JR北海道は改めて部品を製作して対応する方針だが修理には時間がかかるため、ディーゼル機関車での運転が当面続く見込みだ。

2月以降の運転日は指定席券の発売を見合わせている。今後の運転計画や指定席券の発売日などは後日案内される。

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