六甲ケーブル「上下分離方式」移行日が決定 六甲山観光と阪神電鉄に事業許可



国土交通省の近畿運輸局は1月26日、六甲山観光と阪神電鉄の2社が申請していた六甲ケーブル線(神戸市)の上下分離方式の導入を許可したと発表した。4月1日から上下分離方式の経営に移行する。

上下分離方式に移行する六甲ケーブル。【画像:Daniel_Lin/写真AC】

六甲ケーブル線は六甲山を登る全長1.7kmのケーブルカー。現在は阪神電鉄系列の六甲山観光が第1種鉄道事業者として施設を保有して運行している。2社は昨年2023年12月10日、六甲ケーブル線の安全性向上や事業継続性の確保を図るとして上下分離方式を導入すると発表した。

上下分離方式への移行により、阪神電鉄が六甲ケーブル線の施設や資産などを六甲山観光から引き継いで保有し、六甲山観光は同線の施設を阪神電鉄から借り入れて運行と設備管理に特化する。運行本数(片道)は上下分離前からの変更はなく、1日42本。

鉄道事業法に基づく手続きは、六甲山観光が第2種鉄道事業、阪神電鉄が第3種鉄道事業の許可を12月15日に申請。六甲山観光は第1種鉄道事業の廃止も同時に届け出た。

鉄道事業を廃止する場合、原則的には廃止予定日を1年以上先に設定して届け出なければならず、2023年12月15日に廃止を届ければ廃止予定日は2024年12月15日以降に設定する必要がある。ただし近畿運輸局は2社への第2・3種鉄道事業の許可と同時に第1種鉄道事業の廃止予定日の繰り上げも認めたため、今年2024年4月1日からの上下分離方式への移行が可能になった。

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