京成スカイライナー「50周年」車両や駅を記念装飾 成田空港の開港より5年早く



京成電鉄の成田空港アクセス特急「スカイライナー」が昨年2023年12月30日、運行開始50周年を迎えた。成田空港の開港より5年早い。同社は50周年を記念して記念ヘッドマークの掲出や駅の装飾を実施した。

初代スカイライナーのAE車。【画像:kiha8500/PIXTA】

スカイライナーで運用しているAE形電車1編成にオリジナルヘッドマークを掲出。側面には初代スカイライナーのAE車と3代目スカイライナーの現在のAE形のイラストをあしらったロゴマークを車体側面に掲出した。

京成上野駅と京成成田駅でも記念装飾を実施。京成上野駅ではコンコースの柱に歴代スカイライナーの装飾を施した。京成成田駅も同様の装飾をコンコース柱に施したほか、地下通路で記念ロゴマークの装飾を行った。

50周年記念のオリジナルヘッドマークのイメージ。【画像:京成電鉄】
初代スカイライナーのAE車(左)と3代目スカイライナーAE形(右)をデザインした側面ロゴマークのイメージ。【画像:京成電鉄】
成田空港駅の記念装飾のイメージ。【画像:京成電鉄】

成田空港は1966年に基本計画が指示され、1973年春の開港を目指して着工。これを機に京成電鉄は成田空港内に乗り入れる新線の建設と空港アクセス列車の運行を計画し、1972年には初代スカイライナー車両のAE車が完成した。形式の「AE」は「Airport Express」にちなんでおり、列車名のスカイライナーは全国の小学生から募集して決められた。

成田空港は激しい反対運動の影響で開港のめどが立たず、AE車は1973年春になっても営業運行に入れない状態に。このため空港アクセス列車ではない都市間特急列車として暫定的にAE車を運用することになり、1973年12月30日から京成上野~京成成田を結ぶノンストップ特急として運行されるようになった。それから5年ほど過ぎた1978年5月20日、成田空港が開港。翌5月21日から京成上野~成田空港(現在の東成田)を結ぶ空港アクセス列車として本格的な運行を開始した。

2代目スカイライナーのAE100形。【撮影:草町義和】
成田スカイアクセス線を走る現在の3代目スカイライナーAE形。【撮影:草町義和】

1991年には成田空港ターミナルビルへの直接乗り入れを開始し、それに先立つ1990年に2代目スカイライナーのAE100形電車がデビュー。2010年には新ルートとなる成田スカイアクセス線が開業し、現在の3代目スカイライナーAE形の運行が始まった。これに伴い最高速度は新幹線を除く鉄道で日本最速となる160km/hに引き上げられ、東京都心~成田空港の所要時間は日暮里~空港第2ビルで最短36分になった。

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