京都駅に新たな橋上駅舎と自由通路を整備へ 駅ビル整備から26年、26%増



JR西日本と京都市は12月27日、京都駅に新たな橋上駅舎と自由通路を整備する計画を発表した。駅周辺地域の活性化と混雑緩和などを目指す。

関西空港アクセス特急「はるか」が乗り入れる京都駅。【撮影:草町義和】

この計画では現在の南北自由通路の西寄りに新橋上駅舎と自由通路を一体的に整備。日本郵便と京都駅ビル開発が駅の北側西寄りに計画している共同開発ビルへの接続についても協議を進めている。

新橋上駅舎は改札口とコンコースを備え、改札内には嵯峨野線、JR京都線、琵琶湖・湖西線の各ホームにつながるエスカレーターとエレベーターを設置。自動改札は4通路設け、このうち1通路が幅広タイプになる、自由通路の幅は約6m。

新橋上駅舎・自由通路の位置。【画像:JR西日本・京都市】

現在の京都駅は1877年に開業。26年前の1997年には駅の北側(烏丸口)に高さ60m(地上16階、地下3階)、長さ470mに及ぶ大規模な駅ビルが整備された。1日平均乗車人員(JR)は駅ビルが整備された1997年度で約19万人だったのに対し、コロナ禍前の2018年度は約24万人で26%ほど増えた。

京都駅烏丸口の駅ビル。【撮影:草町義和】

JR西日本と京都市は、新橋上駅舎と自由通路の整備による人流の誘導・分散で交通結節機能の強化や駅周辺地域の活性化が図られ、駅ホームや南北自由通路、駅前広場などの混雑緩和の効果もあるとしている。

事業費は約195億円。国から最大限の支援を受けられるよう補助を申請する予定で、京都市も事業費を負担する予定だ。使用開始は2031年度の予定。

《関連記事》
京都~大阪「幻の貨物別線」のルート 南下→西進、北陸新幹線とちょっと似ている?
京都地下鉄東西線「洛西延伸」西京区の基本計画から削除 「新たな環状交通」検討