中国マカオ特別行政区の軌道系公共交通「マカオLRT」のタイパ線で12月8日、タイパ島からマカオ半島に乗り入れる区間が延伸開業した。
マカオLRTは、新交通ゆりかもめ(東京都)などと同様にゴムタイヤの自動運転車両が専用の通路を走行する、案内軌条式鉄道(AGT)タイプの軽量軌道交通(LRT)。2019年、タイパ島内の海洋~タイパフェリーターミナルの11駅・9.3kmが開業した。
今年2023年12月8日に延伸開業したのは、海洋駅とマカオ半島側の媽閣(バラ)駅を結ぶ3.2kmの区間。タイパ島とマカオ半島を結ぶ既存の橋のうち西湾大橋(約2km)の橋梁内部に軌道を敷設した。
今回の延伸でタイパ線は全12駅・12.5kmに拡大したほか、マカオ半島に初めて乗り入れた。所要時間は海洋~媽閣が4分で、タイパフェリーターミナル~媽閣の全区間では27分になる。
タイパ線は今回の延伸区間も含め、駅舎建設と土木工事を除くAGTシステム一式と橋梁内部設備の改良工事を三菱重工業が受注した。マカオLRTはほかにも新線の計画があり、新興住宅地の石排湾地区へつながる石排湾延伸線(1.6km)とマカオ対岸の中国・横琴島へ伸びる横琴延伸線(2.2km)の2路線は三菱重工が受注している。
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